03月04日(日)
西郷どん 第七回 「背中の母」 あらすじ + 感想
西郷どん 第七回 「背中の母」
あらすじ
じいさま亡くなる
祖父の龍右衛門が労咳(結核)で亡くなる。
しんみりとした西郷家だったが、
これを機に父母らから嫁もらえ攻勢が激化する。
閉口する吉之助だった。
近づく黒船
一方、藩主の島津斉彬にアメリカの軍艦、
黒船が近づいているとの連絡が入る。
斉彬は臨戦態勢を構えることとし、
江戸に随行する二才を募ることとした。
母の病
母まさの体調が芳しくない。
ふらつきや目まいから床に伏せってしまう。
吉之助は父から、
まさが祖父から結核が感染してしまった
ことを告げられ、
本人も覚悟しているようだと告げられる。
ここに至って嫁取りの決意をする。
斉彬と於一
その頃、斉彬は於一と話していた。
(斉彬)「わしの養女となってくれ」
(於一)「謹んでお受けします」
「なにゆえ私でございますか?」
(斉彬)「まずよく食べる」
「何より博打に強い、それは運がいいということじゃ」
「そなたには江戸に行ってみらう」
「島津家当主の娘として輿入れして欲しい」
(於一)「そのお相手は?」
(斉彬)「まあ、いずれ」
無愛想な嫁
西郷家で、吉之助と嫁の須賀との婚礼がおこなわれた。
「能面みたい嫁だな」との声も聞こえてくる。
(須賀)「すいもはん、こげな愛想のない嫁ですんもはん」
「笑おうと思っても笑えないのでございます」
「許してたもせ」
自分でも不愛想なことは自覚している。
ベットイン、初夜となったが、
弟のまだ幼い信吾らが布団に飛び込んできて台無し。
11人の大所帯、
死期が近いことを自覚している
母のまさは新妻の須賀に事後を託そうと懸命になる。
自家菜園の管理、味噌作りやらあれこれ教え込む。
しかし覚えることが多すぎて
すっかり嫌気がさした須賀であった。
父の急死
父の吉兵衛は上機嫌で酔い、
饒舌になりノロケ話をしだす。
(吉兵衛)「やかましか、日の本一の嫁の自慢をして何が悪か」
「自慢じゃなか」
「もう何十年も楽しか夫婦じゃった」
「まず相手に惚れること、そこから夫婦は始まる」
楽しげな父だったが、翌日なかなか目を覚まさない。
なんと急死していたのだ。
祖父の死から二ヶ月後のことだった。
そして母
父の死に呆然となる西郷家。
しかし西郷家を襲う悲しみは、
まだ終わらない。
吉之助らの懸命な介護も虚しく衰弱していく母。
そんな母が吉之が吉之助に
桜島のよく見える海辺に連れていくように頼む。
母を背負い二人で桜島を見る。
(まさ)「父と三人でここに来たとよ」
「あん小吉がこげん立派になってくれて」
「一緒に桜島を見ることができて、もう思い残すことはなか」
「おはん、江戸詰めの願い、だしちょらん」
「これからは吉之助の好きなように生きやんせ」
「側にいてくれて嬉しかった」
「おはんの母親でほんのこて、幸せじゃった」
(吉之助)「桜島どん、母上の病を治してたもせ」
吉之助の背中で
静かに旅立ってしまう母。
涙にくれる吉之助だった。
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感想
生涯で一番つらかった
のちに西郷は
「この時が一番辛かった」
と語っている。
そりゃ、そうだろう。
現在過去未来
世界中どこへ行っても共通すること。
愛する人との死別ほど辛いものはない。
慕っていたじいちゃんが亡くなって、
それだけでも十分悲しいのに
更に父!
更に母!
これはキツすぎですね。
しかもキツさがどんどん上がっていくような。
唯一の救いは、
辛さを共有できる
家族が多かったことかもしれません。
祖父の結核
おじーちゃん、結核で旅立ってしまいます。
当時の労咳(結核)は、
今で言うガンに近いかと思います。
若くても罹ってしまい、
ひとたび罹れば、死を覚悟しなくてはならない。
明治維新の英雄たちでも
多くの方が
結核によって亡くなっています。
高杉晋作
木戸孝允
新島襄
沖田総司
陸奥宗光
小村寿太郎
などが、代表です。
もし当時、結核の特効薬があって、
多くの志士がより活躍できたなら、
明治維新は大きく変わり、
今日の日本も今とは大きく違うものになったと思います。
かつて猛威をふるった結核も
今ではほとんどが完治できます。
まあ、一年の休学とかになるかもしれないけど
それで治るなら、よしですよね?
しかし今は、結核にとって代わって
人の命を脅かすのはガンでしょう。
いつかガンも結核と同じく完治できる病気になってほしい。
切に願います。
父の急死
おじーちゃんの死は悲しいが、
仕方のない所、だったと思います。
しかしあっけなく旅立った父、
西郷一家にとって
これはさぞかし衝撃だったでしょう。
原因は
脳梗塞?
心筋梗塞?
あたりかなと思っています。
父の急すぎる死去ですから、
その衝撃、悲しさを描写してほしかったと思いますが、
あっさりと終わります。
それは次の母の死があるからでしょう。
祖父、父、母の連続逝去は、
一話でまとめたいところだし、
そうなると、どうしても母の死別がメインになってしまう。
そうなると、父の死別はあっさり終わらせざる得なかったのかと。
こんな所で割を食った気の毒な吉兵衛さん。
旅立つ母からの愛
今回のメインは、やはり母とのお別れでしょう。
ここは大女優松坂慶子さんの演技もあって
涙腺を緩ます展開となります。
でもあまり好きではないです。
こうした両親との死別って。
自分にとってはリアルすぎです。
自分の体験とダブってしまうので、
もう自動的に涙栓が勝手に開かれてしまうのです。
愛をテーマに掲げている西郷どんですが、
今回は
旅立つ母からの愛!
これで、きまりでしょう。
無愛想な嫁
実は今回、
吉之助さんは結婚しています。
でも家族の死別があって
サブテーマ扱いとなっています。
西郷家に
あまり馴染めていないようですが・・・
次回へ続く。
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