01月29日(月)
西郷どん感想 第四回 「新しき藩主」 あらすじと感想
あらすじ
==========================
お由羅騒動、勃発
==========================
島津斉彬は、かたくなに藩主の座を譲ろうとしない
父斉興を追い込むため、
密貿易や琉球出兵の虚偽など
薩摩藩の裏事情を江戸幕府側へ知らせてしまう。
しかしこれによって、家老調所広郷は
すべて自分の責任にするべく服毒自殺してしまう。
さらに斉興の愛妾のお由羅が、
斉彬の子供に呪詛をかけたという噂も飛び交い、
これらを聞くにつけ、斉興の怒りは爆発。
斉彬推しの藩士に対して徹底的な弾圧を開始する(お由良騒動)。
そして西郷吉之助らが師と仰いでいる赤山靱負に切腹の命が出る。
愕然とする西郷一家。
吉之助は大久保正助らとともに
斉彬の異母兄弟にあたる島津久光に
切腹の取り消しを必死に乞う。
しかし久光は
「おいになにができる?」
「おいに言うな!」
と言い切り立ち去ってしまう。
なすすべのない吉之助たちだった。
赤山邸に吉之助ら門弟が集められる。
赤山が飲み語ろうと言う。
最初は固かった一同だが、徐々にほぐれ、
酒を酌み交わし思い出話を語るのだった。
================================
赤山師匠、ついに切腹
================================
そして吉之助の父西郷吉兵衛の介錯で赤山は切腹して果てた。
赤山が切腹の際に身に着けていた肌着を吉兵衛から手渡された。
吉兵衛にとって大きな衝だった。
怒りで暴走しそうになる吉之助を父の吉兵衛が必死に抑える。
しかし粛清はこれだけではなかった。
大久保正助の父次右衛門は喜界島へ遠島、
さらに大久保正助自身も城勤めを解かれ謹慎処分となった。
=======================================
斉彬、決死のロシアンルーレット
=======================================
こうした惨状に吉之助は
斉彬へ赤山の血染めの肌着と
檄文と言える手紙を送る。
「なにをためらっているのですか?
おいは逃げもはん。
斉彬様も立ち向かってたもんせ。」
決意を固める斉彬だった。
斉彬は斉興と対峙し、激しい口論の後、
拳銃を取り出し、
いわゆるロシアンルーレットを強行する。
まず斉彬が自身の頭に拳銃を当て、引き金を引く。
空砲。
次は斉興の番だが、銃を握る勇気もない。
斉興はついに隠居を決める。
ようやく斉彬は藩主となった。
斉彬、既に43歳になっていた。
斉彬、藩主となる。
この知らせを受けた吉之助らは喜びを爆発させ、
皆で赤山の墓前に報告に行った。
新しい時代が来る、期待に満ち足りた吉之助だった。
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感想
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役人時代最大の事件
お由羅騒動
======================
吉之助(西郷隆盛)は10年もの間、
郡方書役助なる役人の下っ端業に従事していました。
仕事は農村民や年貢の管理の補佐といったところです。
この役人時代約10年で最大の事件が今回のお由良騒動です。
ですので、非常に注目して視聴しました。
お由良騒動とは、要は薩摩藩のお家騒動ですが、
藩主の妾の名が騒動の名として歴史に残るのは珍しいことで、
異様にすら思えます。
このお由羅さん、西郷ら斉彬派から凄まじく嫌われています。
ドラマでは温厚な吉之助さんですら、
「あの女をたたき切る!」
とまで言ってます。
しかし西郷どんストーリーを追う限り、
お由羅さんは呪詛をおこなった疑いがあるくらいで、
赤山切腹とは直接関係ない。
あそこまでの怒りは変に見えます。
================================
吉之助が怒るべきは斉彬では?
================================
怒るなら藩主の斉興に対してでは?
更に踏み込めば、
斉彬に対して怒るべきでしょう。
経緯を整理すると、
==========
・斉彬が斉興を失墜させるため、
薩摩の密貿易など幕府へ暴露
・斉興に罪が及ばないよう
側近の調所が自殺
・調所が自殺、さらに
お由羅による呪詛噂もあり
斉興の怒りが爆発
・斉彬派の弾圧、赤山切腹
==========
ですね。
斉彬の謀略で、
大事な側近が自分のため自殺したのです。
そりゃ、怒ります。
明らかに斉彬の作戦ミスです。
なので吉之助さんは、
「斉彬めぇ~、
下手なことすっから
赤山先生が切腹する羽目に!」
くらいが妥当だと思います。
===================================
心優しき久光
===================================
史実では西郷隆盛にとって
お由羅の息子・島津久光は
犬猿の仲以外何物でもありません。
歴史本では久光は、
お由良騒動で暗躍した人物とも書かれます。
本によっては、お由良騒動を通じ
斉彬を亡き者にしようとしたとまで書かれいます。
さらに後の斉彬急死も久光による毒殺とする説もあり、
それ故に西郷は徹底して久光を嫌うと言われています。
ですが今回の大河では悪人には見えません。
オロオロするばかりで
明らかに小心者に描かれています。
今回も無力な自分を自ら罵り、
さらに母のお由羅を心配する優しい息子として描かれています。
小心者でいい奴な久光、
後にどんな意味が出てくるのでしょう?
意図が気になります。
===========================
緊張感漲る赤山の切腹
===========================
吉之助らと別れの宴を開いた後、
赤山はついに切腹します。
介錯は吉之助の父吉兵衛です。
切腹や処刑シーンは、残酷なシーンということで
よく省略されがちです。
ですが今回の赤山切腹は重要シーンとして、
しっかりやりぬいています。
ストーリー上、はずしてはならないとの判断だったと思います。
西郷隆盛の人生の中でも特に重大な出来事だったので、
カットしないでよかったと思います。
緊張感の漲る演出もよかったです。
==================================
ロシアンルーレットは賛否両論
==================================
父斉興と最終対決に挑む斉彬。
ここでなんと拳銃を使ったロシアンルーレットを強行します。
もちろん史実では全然ありません。
史実では江戸幕府から隠居勧告を迫られ、
渋々従ったと伝えられています。
つまり、もう完全にドラマならばではの演出。
どれだけ楽しめるかは、もう視聴者次第。
で、実際のところ、
ロシアンルーレット対決は
全体ざっくりなら好評なようです。
でも個々で見ると賛否両論です。
肯定派は、
渡辺謙ら実力派の演技力もあって、
ロシアンルーレット展開を楽しめた。
否定派は、
ロシアンルーレット展開にやりすぎ感を持ち、引いてしまった。
自分は否定派ですね。
なんでこんな状況で
この時代にロシアンルーレットなん?
と違和感ばかりが先行してしまいました。
とは言え、ロシアンルーレット展開を楽しまれた方も大勢いたので、
自分ももっと割り切ってドラマとして楽しもう!
因みに史実では、
お家騒動を見かねた幕府側の働きかけで
斉興は隠居します。
大河では、幕府の引退勧告を軽く無視してます。
でも幕府の意向をガン無視って
やっぱありえないですよね。
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お由羅騒動、勃発
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島津斉彬は、かたくなに藩主の座を譲ろうとしない
父斉興を追い込むため、
密貿易や琉球出兵の虚偽など
薩摩藩の裏事情を江戸幕府側へ知らせてしまう。
しかしこれによって、家老調所広郷は
すべて自分の責任にするべく服毒自殺してしまう。
さらに斉興の愛妾のお由羅が、
斉彬の子供に呪詛をかけたという噂も飛び交い、
これらを聞くにつけ、斉興の怒りは爆発。
斉彬推しの藩士に対して徹底的な弾圧を開始する(お由良騒動)。
そして西郷吉之助らが師と仰いでいる赤山靱負に切腹の命が出る。
愕然とする西郷一家。
吉之助は大久保正助らとともに
斉彬の異母兄弟にあたる島津久光に
切腹の取り消しを必死に乞う。
しかし久光は
「おいになにができる?」
「おいに言うな!」
と言い切り立ち去ってしまう。
なすすべのない吉之助たちだった。
赤山邸に吉之助ら門弟が集められる。
赤山が飲み語ろうと言う。
最初は固かった一同だが、徐々にほぐれ、
酒を酌み交わし思い出話を語るのだった。
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赤山師匠、ついに切腹
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そして吉之助の父西郷吉兵衛の介錯で赤山は切腹して果てた。
赤山が切腹の際に身に着けていた肌着を吉兵衛から手渡された。
吉兵衛にとって大きな衝だった。
怒りで暴走しそうになる吉之助を父の吉兵衛が必死に抑える。
しかし粛清はこれだけではなかった。
大久保正助の父次右衛門は喜界島へ遠島、
さらに大久保正助自身も城勤めを解かれ謹慎処分となった。
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斉彬、決死のロシアンルーレット
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こうした惨状に吉之助は
斉彬へ赤山の血染めの肌着と
檄文と言える手紙を送る。
「なにをためらっているのですか?
おいは逃げもはん。
斉彬様も立ち向かってたもんせ。」
決意を固める斉彬だった。
斉彬は斉興と対峙し、激しい口論の後、
拳銃を取り出し、
いわゆるロシアンルーレットを強行する。
まず斉彬が自身の頭に拳銃を当て、引き金を引く。
空砲。
次は斉興の番だが、銃を握る勇気もない。
斉興はついに隠居を決める。
ようやく斉彬は藩主となった。
斉彬、既に43歳になっていた。
斉彬、藩主となる。
この知らせを受けた吉之助らは喜びを爆発させ、
皆で赤山の墓前に報告に行った。
新しい時代が来る、期待に満ち足りた吉之助だった。
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感想
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役人時代最大の事件
お由羅騒動
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吉之助(西郷隆盛)は10年もの間、
郡方書役助なる役人の下っ端業に従事していました。
仕事は農村民や年貢の管理の補佐といったところです。
この役人時代約10年で最大の事件が今回のお由良騒動です。
ですので、非常に注目して視聴しました。
お由良騒動とは、要は薩摩藩のお家騒動ですが、
藩主の妾の名が騒動の名として歴史に残るのは珍しいことで、
異様にすら思えます。
このお由羅さん、西郷ら斉彬派から凄まじく嫌われています。
ドラマでは温厚な吉之助さんですら、
「あの女をたたき切る!」
とまで言ってます。
しかし西郷どんストーリーを追う限り、
お由羅さんは呪詛をおこなった疑いがあるくらいで、
赤山切腹とは直接関係ない。
あそこまでの怒りは変に見えます。
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吉之助が怒るべきは斉彬では?
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怒るなら藩主の斉興に対してでは?
更に踏み込めば、
斉彬に対して怒るべきでしょう。
経緯を整理すると、
==========
・斉彬が斉興を失墜させるため、
薩摩の密貿易など幕府へ暴露
・斉興に罪が及ばないよう
側近の調所が自殺
・調所が自殺、さらに
お由羅による呪詛噂もあり
斉興の怒りが爆発
・斉彬派の弾圧、赤山切腹
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ですね。
斉彬の謀略で、
大事な側近が自分のため自殺したのです。
そりゃ、怒ります。
明らかに斉彬の作戦ミスです。
なので吉之助さんは、
「斉彬めぇ~、
下手なことすっから
赤山先生が切腹する羽目に!」
くらいが妥当だと思います。
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心優しき久光
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史実では西郷隆盛にとって
お由羅の息子・島津久光は
犬猿の仲以外何物でもありません。
歴史本では久光は、
お由良騒動で暗躍した人物とも書かれます。
本によっては、お由良騒動を通じ
斉彬を亡き者にしようとしたとまで書かれいます。
さらに後の斉彬急死も久光による毒殺とする説もあり、
それ故に西郷は徹底して久光を嫌うと言われています。
ですが今回の大河では悪人には見えません。
オロオロするばかりで
明らかに小心者に描かれています。
今回も無力な自分を自ら罵り、
さらに母のお由羅を心配する優しい息子として描かれています。
小心者でいい奴な久光、
後にどんな意味が出てくるのでしょう?
意図が気になります。
===========================
緊張感漲る赤山の切腹
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吉之助らと別れの宴を開いた後、
赤山はついに切腹します。
介錯は吉之助の父吉兵衛です。
切腹や処刑シーンは、残酷なシーンということで
よく省略されがちです。
ですが今回の赤山切腹は重要シーンとして、
しっかりやりぬいています。
ストーリー上、はずしてはならないとの判断だったと思います。
西郷隆盛の人生の中でも特に重大な出来事だったので、
カットしないでよかったと思います。
緊張感の漲る演出もよかったです。
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ロシアンルーレットは賛否両論
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父斉興と最終対決に挑む斉彬。
ここでなんと拳銃を使ったロシアンルーレットを強行します。
もちろん史実では全然ありません。
史実では江戸幕府から隠居勧告を迫られ、
渋々従ったと伝えられています。
つまり、もう完全にドラマならばではの演出。
どれだけ楽しめるかは、もう視聴者次第。
で、実際のところ、
ロシアンルーレット対決は
全体ざっくりなら好評なようです。
でも個々で見ると賛否両論です。
肯定派は、
渡辺謙ら実力派の演技力もあって、
ロシアンルーレット展開を楽しめた。
否定派は、
ロシアンルーレット展開にやりすぎ感を持ち、引いてしまった。
自分は否定派ですね。
なんでこんな状況で
この時代にロシアンルーレットなん?
と違和感ばかりが先行してしまいました。
とは言え、ロシアンルーレット展開を楽しまれた方も大勢いたので、
自分ももっと割り切ってドラマとして楽しもう!
因みに史実では、
お家騒動を見かねた幕府側の働きかけで
斉興は隠居します。
大河では、幕府の引退勧告を軽く無視してます。
でも幕府の意向をガン無視って
やっぱありえないですよね。
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